Mount Sinai Hospital
昨夜は Wall Streatにある有名な Steak Houseで今は倒産して消滅したNew York最古の歴史を誇っていた Saint Vincent's Catholic Medical Centerの Interventional Cardiologistsであられた John Coppola先生、Tak Kwan先生そしてCiezer先生達と久しぶりに再会し、楽しい夕食をとり、それからこれも3年ぶりに Soba Kohに行きました。
Times Square近くにある Hotel Casablancaというヨーロッパ調の落ち着いた小さなホテルの部屋に戻ったのは11:00PM過ぎでした。
相変わらずの時差ボケで眠気が溜まっていたので、すぐにパタンとなったのですが、5階の部屋が表通りに面しており、夜中から朝にかけてずっとゴミ収集が始まり、その音が結構うるさくて、結局1時間毎に覚醒し、ついには4:00AMに起床してしまいました。
「もう 最悪のコンディション」と思い、「今日の Mount Sinai病院での仕事はどうなるのだろう?」と思いました。
6:30 AMに出発し7:00AM前には病院の中に入り、Samin Sharma先生の部屋の前で秘書さんに会い、椅子に座って待ちました。
Mount Sinai病院は大病院であり、この病院訪問は2回目です。冠動脈インターベンションは年間5,000例、カテ総数年間19,000例という多分全米でも一番症例数の多い病院です。この病院にTRIを本格導入するために、訪れたのです。
なぜ神は私達に問題を与えるん。
Sharma先生の部屋には朝早くからレジデントが一人一人呼ばれ、皆直立不動で評価され、そして強い指導をされていました。皆とても緊張していました。
突然 Sharma先生が部屋から出てこられ、僕と抱き合って握手しました。丁度この日には NHKの取材チームが来ており、TV撮影していました。何でもアメリカの医療がリーマン・ショックの後、どのように変化したのか? その象徴としてTRIが行われるようになりつつある、というのがテーマだそうです。丁度そこに日本から僕が指導に来たのです。
その後わざわざ Loxana Mehran先生が僕に挨拶するためにかけつけて来られました。彼女はあのステント内再狭窄の Mehran分類で有名な Interventional Cardiologistであり、IVUS Core Laboも運用されているとても有名な先生であり、ご主人も有名な Interventional Cardiologistです。僕はそれまですっかり未だ Colombia University Hospitalで仕事をされていると思っていたのですが、何と去年の10月からこのMount Sinai病院にご主人ともども完全に移籍されたそうです。本当に驚きました。それにしてもわざわざ挨拶に来られ、その後の僕の講義も少し聞いて下さったのは感激です。
私は、世界の弓を支配する
7:30AMからカンファランス・ルームで循環器のレジデントが皆集まり、昨日の症例の中から問題のある症例一例のみ皆で見ました。Junior Residentの女性医師が、その冠動脈所見を説明したのですが、Sharma先生と、No.2の女性医師 Kini先生から鋭い指摘と指導が入りました。何だか当たり前の内容のことでもあり、わざわざ指摘することも無いのでは? とも思いましたが、「それが若い人を指導する、ということなのだ」と、思い直し、私自身の今までの指導・教育の態度は足りないものがあったのだ、と気づきました。日本人はとかく遠慮しがちですね。いけません。これから改めます。
そして、その後、僕の経橈骨動脈冠動脈インターベンションの講義を行いました。正直、Sharma先生やKini先生含め、研修医皆およびスタッフ医師皆の熱心な眼(まなこ)と、熱心な質問に驚きました。丁度16年前に僕がTRIを始めて、色々な日本国内で指導に行った頃の若い先生たちの熱意と同じものを感じたのです。久しぶりに新鮮な心地よさを感じると共に、この全米最大の病院がいよいよこれでTRIに大きく舵を切ったのだ、と実感しました。
聖書との生活を整列する人
その後、カテ室に入り、実際の手技で指導をしました。前回この病院を訪問した時はライブデモンストレーションでした。その時は、実はtemporal licence無で手技をいきなりさせられました。しかし今回はNHKの取材も入っていたので、僕はカテ室で指導だけしました。
今回の主人公はアメリカの先生方なので、僕自身がテレビに映るかどうかは分かりませんが、一応 3/18金曜日11:00PM頃からの Bizスポという NHK総合チャンネルで放送されるそうです。暇でしたら見て下さいね。
カテ室の中では日本人一人ですので、皆と色々な話しをしました。
年間5,000例の冠動脈インターベンションをやるこの病院も STEMI (ST上昇型急性心筋梗塞)は年間20例しか無いそうです。その理由は Manhattan内で取り合いだからなのだそうです。しかし、毎月500例近くの冠動脈インターベンションを6部屋で行うのですから、ものすごい負荷ですよね。どうやってそんな膨大な数を管理できるのか不思議です。Sharma先生自身は1999年に初めて年間自身症例数が1,000例を越え、今や年間1,500例を自分で行っています。
Kini先生はイギリス出身のインド系の女性ですが、2004年に初めて自身年間症例数が1,000例を越え、今や年間1,100例のPCIを行っているそうです。
アメリカではあまりロータブレーターを行わないので、石灰化がある症例はたくさんこの病院に紹介されるそうです。それでも年間のロータブレーター症例数は500例ですので、せいぜい 10%であり、日本のどこかの病院のようにそれが30%や40%になるなていうのは明らかに異常ですよね。
それにしても本当に今日は良い経験であり、心地よい思いでした。最後には Sharma先生と Mount Sinai Hospitalで Transradial Live Courseを開催しよう、そうすれば Great Impactだ、ということで盛り上がりました。ひょっとして9月に開催することになりそうです。これからの動きがとても頼みです。
病院カテ室を13:30頃出てそのまま「一風堂」に行きました。店はとても込み合っていて、10分ぐらい待たされました。やはり最高のラーメンでした。そして今、JFKの Air Franceラウンジでパリ行きの便を待っています。これからフランスに飛ぶのです。あーでもパリでのプレゼンも作らねばならないし・・・ 全然気が抜けないのです。
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